*途中参加、途中退室は自由です。講演と実践報告の間に休憩がございます。
【参加費】無料(テキストも不要です)
「考える漢字の会」について/『考える漢字・語彙 超級編』の考え方―自律学習から協働学習へ
藤田佐和子(金沢大学)
実践報告:AIのSuggested correctionを利用した中級日本語作文練習の試み
星野智子(立命館アジア太平洋大学)
【お申込はこちらへ】受講を希望される方は、2025年8月31日までに、以下のURLからお申込みください。
https://forms.gle/nFxQQyRkovfEc6Gy5
拙著『考える漢字・語彙 超級編』を契機として始まった「考える漢字の会」も、おかげさまで書籍刊行から10年、今回で18回目の開催を迎えることとなりました。近年は毎回200名を超える方々にお申し込みいただき、初参加の方とリピーターの方がほぼ半数ずつという構成が続いております。同じ内容を繰り返すことはできるだけ避けたいという思いから、近年の会では実践報告を中心とし、拙著の内容にはあまり触れない構成としてまいりました。そのため、何度もご参加くださっている方の中にも、拙著の基本的な考え方を体系的にお聞きいただく機会がなかったという方もいらっしゃるのではないかと思います。
一方で、私事ではございますが、この3月をもって金沢大学の「漢字・語彙7クラス」がなくなり、今後はこれまでと同じ形で「考える漢字の会」を継続することが難しくなってまいりました。さまざまな想いがある中で、最後にもう一度、拙著の考え方を体系的にご紹介する機会を設けたいと考えております。これまでの実践報告をまとめる形にもなりますので、これまで参加できなかった回がある方には有意義な内容になり、すべての回にご参加くださった方にとっても振り返りの場としてお役立ていただけるものになるかと思います。
お伝えしたいことがたくさんございますので、いくつかの回に分けてお話できればと思います。最初の回は9月6日に、次の回は来年春頃の開催を予定しております。
第1回となる今回は、「自律学習」を中心に取り上げます。学習者が自ら考え、主体的に学ぶスタイルの学習です。そこから仲間との「協働学習」へとつなげていく流れもご紹介します。教師が一方的に教えるのではなく、学び手自身が主体となって進むことができるやり方ですので、これまで退屈で苦痛に感じられがちだった漢字・語彙学習が、もしかしたらとても楽しいものになるかもしれません。この方法で学んだ学生たちが、どのように学び、どう感じたか。その様子もあわせてお伝えしたいと思っております。
休憩を挟んで後半は、立命館アジア太平洋大学の星野智子先生の実践報告です。(以下は星野先生より)
学生が自分で作成した文章を自分で修正・改善しようとしたとき、AIをはじめとする複数ツールをうまく使えるようになれば、教員がいつもとなりにいなくても自分で自分の言語学習を豊かにできるのではないかと考えました。
そこで、担当クラスでは、「AI等のSuggested correctionを検討し自分の作文を修正・改善できること」を作文練習目標の一つとして、以下のような順で授業を実施しました。
① オリジナルVersionをツールなしで作成
② AIからの修正案を検討
③ 検討内容をもとにリライト
④ リライト後の作文内容をLMSで共有
⑤ 最終Versionを教員へ口頭で説明
今回は、各段階での具体的な授業方法や学生達の取り組み方に加え、彼らがこの活動を通してどのような学びを得たと考えているのかを合わせてお話したいと思います。
「考える漢字の会@2025春」は生成AIがテーマでした。今後の言語教育において、生成AIは避けて通れない存在となっていくでしょう。今回は、藤田からは自律学習と協働学習を中心に、星野智子先生からはAIを活用した作文指導の実践報告をお届けします。いずれも、学習者が自らの力で学びを深めていくための手がかりとなる内容です。
これからの授業づくりにヒントが欲しい方、自律的な学びやAI活用に関心のある方、そしてこれまでの「考える漢字の会」を振り返りたい方にもご参加いただきたいと思っています。たくさんのご参加をお待ちしております。
会はZoomを使ったオンラインのみで行います。日本語教育に関わる人だけでなく、どなたでも参加していただける内容です。会費は不要です。漢字・語彙に興味がある皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
*これまで「考える漢字の会」にご参加くださった方にも楽しめる内容となっております。
*『考える漢字・語彙 超級編』を持っていない方でも、問題なくご参加いただけます。
*漢字・語彙学習に興味のある方であれば、日本語教育に関わる方でなくてもご参加いただけます。
*この案内の転送、転載を歓迎いたします。
会の開催にあたっては、早稲田EDU日本語学校に全面的にサポートしていただいています。
「考える漢字の会」について:藤田佐和子(金沢大学)
講演:稲田栄一(関西学院大学)
日本語教育に携わるみんなで考える 生成AIを用いた教育実践のあり方
実践報告1:掛川知美(University of Wisconsin- Eau Claire)
漢字学習を支えるChatGPTの活用事例
実践報告2:藤田佐和子(金沢大学)
金沢大学漢字・語彙7クラスの活動より ―ChatGPTを使って―
グループワーク:「生成AIって何だろう? 悩みやアイディアを共有しましょう」